前回は、
体幹が強い=腹部インナーマッスルが発動している状態
とお伝えしました。
ということで今回は、腹部インナーマッスルをあなたが使えているかチェックする方法を紹介します。
「そんなことよりも、鍛え方を早く知りたい!」
という方もいると思うのですが、簡単にできるチェック方法なので、まずは一度やってみてほしいと思っています。
というのも、私がこれまでに見てきた患者の多くが、腹部インナーマッスルをあまり使えていない状態だったからです。
しかも意外なことに、
日頃スポーツやトレーニングを習慣にしている人でも体幹は弱い。
というケースも少なくありません。
(記事後半の事例紹介を参照)
読者の中にも
「自分は普段運動しているから大丈夫だろう」
と楽観視している人が一定数いるのではないかと思います。
というわけで、そういった方にも危機感を持って頂くため、まずは以下のチェックをやってみましょう。
①仰向けになって、膝を立て、腕を胸の上に置く。
②どこも押さえず、勢いもつけずに、ゆっくりと上半身を起こす。
上の動画のように、①の状態から②の動作ができれば「腹部インナーマッスルを使えている」と判断できます。
以下のような、間違ったやり方に注意しましょう。
足を押さえてもらうのはNG
⇒脚の筋肉を使えるようになり、簡単にできてしまう。
最初に勢いを付けるのはNG
⇒②の動作の最初に「えいっ」と勢いを付けると、簡単にできてしまう。
あなたは、正しく①から②への動作ができましたか?
今回お伝えする内容は、このチェック方法だけとなりますので、まずはこちらをやってみてください。
20代後半の男性(Bさん)が、「友人から姿勢の歪みを指摘された」ということで来院しました。
この方は消防士をやっており、日頃からかなり身体を鍛えているようで、見た目も分かりやすくマッチョな体型です。
しかし、彼に「真っすぐ立ってください」と言って姿勢をチェックすると、かなり姿勢が悪い状態でした。
具体的には、右足に重心が偏り、骨盤は左側が下がり、首は右に傾いていました。
例えるならば、崩れる前のジェンガのように、ギリギリどうにかバランスを保っている状態でした。
年齢が若いため、痛みなどの症状は出ていませんでしたが、放っておけば更に悪化するのは時間の問題であったと思います。
姿勢に問題が生じていたため、
腹部インナーマッスルが使えておらず、体幹が弱い状態。
と判断できます。
このBさんのように見た目からしてマッチョな人というのは、表層のアウターマッスルが鍛えられているだけであって、インナーマッスルに関してはあまり知識がないというケースもよくあります。
そしてこのようなタイプの人は、20代前半頃までなら自覚症状がなくても、それ以降になると悪習慣の蓄積の影響が出るようになります。
そこで、このBさんに対して、2ヵ月間にわたり体幹強化メニューを提供したところ、非常に大きな変化がありました。
腕立て伏せをするときに、100回を超えてくると、体幹の部分が重力に引っ張られて落ちてきてしまう。
良い姿勢を維持しながら、腕立て伏せ300回をクリアできるようになった。
一体どのような方法で体幹を強化したのでしょう。
次回からはいよいよ、体幹強化の具体的な方法も紹介しますので、楽しみにしていてください。